在日韓国人企業の事業所分布からみた日本の都市階層
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究では,在日韓国人企業の事業所分布を取上げ,企業属性との関連性を分析しながら,日本の都市階層の特徴を分析した.その結果,次の4点が明瞭になった.第1に,在日韓国人企業の事業所展開からみた都市階層には,東京・大阪・京都の格差が顕著には現れなかったこと,名古屋と広域中心都市への事業所配置は相対的に低いこと,そして3地帯・地方ブロック別の都市階層に偏りが認められたこと,が明らかになった.第2に,企業規模と事業所配置との関連性を分析した結果,事業所配置と企業規模との関連性について地帯別の違いは確認されず,都市階層別および地方ブロック別の違いが認められた.第3に,産業部門と都市階層との関連性を検討した結果,産業別の地域構造においては産業別分離形態が明瞭に確認されたこと,そして空間的分布パターンにおいては関東と近畿との都市間の違いが最も明瞭に現れることが明らかになった.そして,第4に,事業所配置と人口規模との関連性を分析した結果,在日韓国人企業の事業所配置は都市別人口規模より韓国・朝鮮国籍人口規模と深い関連性を持つこと,そして都市別人口規模との関連性からみた在日韓国人企業の事業所配置は韓国・朝鮮国籍人口規模との関連性からみた場合と明瞭な違いがあることが確認された.
- 2004-03-30
著者
関連論文
- 在日韓国人企業の事業所分布からみた日本の都市階層
- 人口・産業の特徴からみた在日韓国人企業の事業所分布
- 在日韓国人企業の事業所分布と階層構造
- 韓国企業の東南アジア進出からみた韓国・東南アジア間の国際的都市システム(2004年度地理科学学会春季学術大会発表要旨)
- 韓国の企業集団の福岡進出と地元自治体・企業の果たした役割