わが国における1980年代後半の国内人口移動パターンと産業構造の変化
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概要
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本稿は, わが国における1980年代後半の国内人口移動パターンと産業構造の変化を明らかにしたうえで, 両者の関係について検討したものである. 主たる分析結果は以下のようにまとめられる. (1)1985〜1990年間の国内人口移動パターンは, 国内における中心地域に当たる3大都市圏の中心都市や広域中心都市など, 一部の階層がより上位となる中心都市への人口集中に特徴づけられる. なかでも, 東京大都市圏への人口集中傾向には著しいものがある. (2)1986〜1991年間の産業構造の変化については, 中心都市の階層に応じた差異が認められる. すなわち, 階層がより上位となる中心都市においては「事業所サービス業」に牽引される形でサービス経済化の進展が顕著であるのに対して, 階層がより下位となる中心都市においては「消費者サービス業」や製造業が依然として重要な地位を有している. (3)3大都市圏(中心地域)や広域中心都市など, 一部の階層がより上位となる中心都市への集中化に特徴づけられる国内人口移動パターンは, 全階層については, 「事業所サービス業」・「金融・保険業, 不動産業」・卸売業などの都市の経済的高次機能の動向と関係が強い. ただし, 第?〜IIIa階層中心都市と第?〜?a階層中心都市では, 人口移動パターンに対する産業構造の変化の影響力に差異も認められる.
- 経済地理学会の論文
- 1995-05-31
経済地理学会 | 論文
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