582. 三浦半島, 葉山層群の有孔虫化石
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概要
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神奈川県, 三浦半島の中央部に発達する葉山層群の15地点から, 約90種の有孔虫化石を採集した。葉山層群の有孔虫フォーナは, おもに, 砂質種が卓越する底棲種からなり, 日本の中・下部中新統に特徴的な種を含む, bathyal waterの環境を示す, 3つの底棲有孔虫群集が認められる。浮遊性有孔虫は, 産出が限られるが, 下部中新統の特徴種であるCatapsydrax dissimilisやGlobigerinatella insuetaを含む群集が認められる。底棲および浮遊性有孔虫から, 葉山層群の対比を検討し, 少くとも同層群最下部の森戸層が下部中新統であることを示した。また, 房総半島に分布する保田層群中に, 葉山層群の底棲有孔虫群集に類似する群集が存在することにふれるとともに, 1新種を記載した。
- 1971-09-20
著者
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栗原 謙二
Institute of Geology and Mineralogy, Tokyo University of Education
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栗原 謙二
Institute Of Geology And Mineralogy Tokyo University Of Education