イセエビのプエルルスおよび椎エビが利用する岩礁表面の角度および海底からの高さ
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概要
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千葉県の東京水産大学坂田実験実習場において1991年4月から1992年12月までの間,イセエビのプエルルスおよび椎エビの生息場所を定期的に調べた.昼間に利用していた岩礁表面の穴の位置,垂直面からの角度および海底からの高さを記録した.調査した岩礁の高さは0.9〜1.4mであり,その85%が1.0〜1.1mの範囲にあった.プエルルスおよび初齢期の椎エビは岩礁表面において規則的に分布し,より垂直に近い傾斜の大の方を海底付近や水平に近い傾斜の穴よりも好んで利用していた.この傾向は頭胸甲長が8〜20mmの椎エビも同様であったが,20〜40mmのより大きな個体では認められなかった.これは大型の個体が利用するのに適した穴の数が限られているためだと考えられる.プエルルスおよび初齢期の椎エビではその91.5%が穴の中で逆さまになっているのが観察されたが,大きくなるにつれてこの割合は減少した.
- 日本甲殻類学会の論文
- 1996-12-20
著者
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森川 由隆
Faculty Of Bioresources Mie University
-
Norman Christopher
Kominato Marine Laboratory, Marine Ecosystems Research Center, Faculty of Science, Chiba University
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Norman Christopher
Kominato Marine Laboratory Marine Ecosystems Research Center Faculty Of Science Chiba University
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Norman Christopher
Kominato Marine Laboratory , Marine Ecosystems Research Center,Faculty of Science, Chiba University
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