ヒライソガニの配偶行動
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概要
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ヒライソガニの配偶行動を、室内水槽でビデオを用いて観察した。ペアの雄が雌より大きいときには、雌が雄に近づくことにより配偶行動が始まり、交尾が終わると雌雄は同じ転石下にとどまることが多かった。それに対して、ペアの雄が雌より小さいときには、雄が雌に近づくことにより配偶者行動が始まり、交尾が終わるとすぐに雌雄の離れることが多かった。交尾の前に一旦雄が雌の背甲に覆いかぶさる行動や、雌が上で雄が下になり腹部を合わせる交尾姿勢は、ペアの雌雄の相対的大きさに関係なく見られた。配偶行動における雌の行動は、雌は自分よりも大きな雄を配偶者として選択し、一方小さな雄との交尾を拒絶することを示唆した。
- 日本甲殻類学会の論文
- 1994-10-26
著者
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福井 康雄
Department Of Astrophysics Nagoya University
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福井 康雄
Department Of Zoology Faculty Of Science Kyoto University