アサヒガニの交接器
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概要
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アサヒガニRanina ranina成体の雄の第1および第2交接器を走査型電子顕微鏡と光学顕微鏡を用いて観察した.第1交接器内肢では基部より四分の一の位置でクチタラが陥入し,精包の通り道となる射精管が,また,頂端部にはクチクラが板状に肥厚したcuticular plateが形成されていた.第2交接器内肢の茎部は中央板により二分されるさじ状構造を有していた.組織学的には両交接器ともクチクラ,下皮,疎性結合組織,横紋筋および皮下腺(tegumental gland)より成っていた.少数の皮下腺が両交接器内肢の基部付近に分布し,その中心部はPAS陽性であった.精包の受精嚢への受け渡しおよび皮下腺の機能について考察した.
- 日本甲殻類学会の論文
- 1993-11-10