リセット端子のないJKフリップフロップのゲートレベルシミュレーション

概要

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論理回路を学習するときに用いる解説書の多くはJKフリップフロップの動作原理をリセット端子のないゲート回路図で説明している.論理回路CADを用いてリセット端子のないJKフリップフロップをゲートレベルで模擬する場合, フリップフロップの内部ゲートの初期値をすべて0あるいは1に設定して模擬するとフリップフロップは疑似発振する.また, 内部ゲートの初期値をすべて不定値xに設定して模擬するとフリップフロップは不定値を出力したまま動かない.このような状況を避けるため, 従来の論理回路CADの多くは内部ゲートの初期値を手動設定できる機能を備えている.本論文ではリセット端子のないJKフリップフロップの内部ゲートの初期値を自動的に設定するアルゴリズムを新たに提案する.このアルゴリズムにより, リセット端子のないJKフリップフロップのゲートレベルの模擬が手動設定を行わずに可能になった.また, このアルゴリズムを教育用論理回路CADシステムに組み込み, その有効性を確かめた.
一般社団法人情報処理学会の論文
2000-01-11