左室負荷疾息の空間マグニチュード心置図QRS波に関する研究
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概要
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本態性高血圧症,大動脈弁閉鎖不全症などの生室負荷疾患の心屯図所見としては,QRS波の高電圧が古くから重視されている. しかしながら,QRS波の電圧変化は,諸種の生室負荷疾患の際に同様のパターンを示すわけではない. 血行動態的な心室負荷様式の差と心電図波形との問に密接な関係があることは広く知られているが, 生室負荷時の立体的な心起電力ベクトルの人ききの経時変化, ことに心室負荷様式の差がこれにどのように影響するかについての研究は未だみられない. 空間マグニチュード心電図法を用いると, 時間の関数として変化する心起電力ベクトルの空間的大ききの経時変化をアナログ波形として連続的に記録することが出来る. 左室に収縮期性および拡張期性に負荷を与える代表的疾患である高血圧症と大動脈弁閉鎖不全症の空間マグニチュード心電図を, 正常者のそれと比較し, 生室負荷時の空間マグニチュード心電図QRS波の特徴を明らかにするとともに, 血行動態的な生室負荷様式の差が, 空間QRSベクトルの大きさの経時変化にどのように影響するかを険討するために本研究を行なった.
- 1974-10-20