唐話の受容と江戸の言語文化
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概要
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唐話の受容が江戸の言語文化にどのように反映したかを考える。長崎を基点とする明・清との交流の過程で多くの口語語彙が運び込まれた。中国近代語の学習が行われ,また白話小説の翻訳・翻案などをはじめ,唐話は江戸時代のことばの一層をなした。読本における唐話の反映事実をはじめ,蘭学における唐話の受容事実に至るまで,書物文化の上に見られる唐話受容の広がりが把握される。既知のことがらが多いが,ここでは唐話がもたらしたことばの環境についての一端をこれまでの筆者の観察内容を中心に取り上げる。
- 2003-07-01