津軽方言の動詞活用体系について
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概要
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津軽方言の動詞の活用体系を,津軽方言の文法的事実全体から,解釈し記述していく。まず,津軽方言の動詞に後続するさまざまな形式を集める。それらの形式を動詞に後続させていくと,動詞が大きく6種類のパターンに分類される。従来,共通語などを対象とした研究では,動詞を子音語幹動詞と母音語幹動詞に分けることが行われてきた。しかし津軽方言では,考察の結果,母音語幹動詞を設定する必要が無く,すべて子音語幹動詞で解釈することが可能であることを明らかにした。子音語幹動詞は活用語尾と,共通語でいうところの音便形によって6種類に分類される。この6種類をI型動詞とする。さらにI型動詞に該当しない2語をII型動詞とし,全体を8種類に分類する。また活用形は,共通語の6活用形に対して,9活用形を設定する必要があることを明らかにした
- 2003-01-01