本誌第74巻の主要記事索引
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概要
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近年医療技術の進歩は著しく, 診断治療の向上のみならず, 臨床検査においても迅速化に大いに貢献している. 特に生化学, 血液学検査では, 以前TAT(受付から結果報告までの所要時間:Turn around Time)が数日かかっていたものが, 現在は1〜2時間に短縮されるほど, 検査機器装置の技術革新が行われている. 一方病理学検査においては, 病理標本作製工程に約2日を要するため, 診断報告までのTATは平均3〜4日間以上かかっているのが現状で, 大きな技術革新がなされて来なかった. 今後, 癌の治療は早期発見, 縮小手術, 短期入院へ向かっていくと考えられる. 病理検査は癌の確定診断, 手術検体の評価, 術後の追加治療を行う際の情報として欠くことのできないものであるが, 昨今の診断, 治療の迅速化の波に乗り遅れないようにする必要がある. 最近, 従来16時間以上かかっていた組織の脱水, 脱脂, パラフィン浸透処理を, 1時間で処理できる器械が商品化されたが, われわれの施設では, この装置を導入して, 迅速な病理標本診断に応用した.
- 日本医療機器学会の論文
- 2004-12-01
著者
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