末梢血管血流測定の有用性について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
指尖容積脈波を2回微分した加速度脈波(2階微分脈波)の波形には,a,b,c,dの4変曲点があり,この変曲点についてb/aは末梢血管の動脈硬化度と相関があり,c/aは静脈還流度(眼底の静脈血管径と相関)と相関があることがすでに報告されている.この4変曲点により,加速度脈波の波形を(A+,A,A-,B+,B+X,B,BX,C+,C,B-,C-,E+,E,D+,D,D-,E-,F,F-,G,G-)の22分類に分け,下記に示す各項目に関して,データを収集したので報告する.I)年齢別測定:20歳代から70歳代にかけて,1,200名の測定を実施した結果,20歳代ではAタイプ(A+,A,A-),Bタイプ(B+,B,B-,)が多く,30歳代ではAタイプが減少し,Bタイプ,Cタイプが増加している.40歳代から50歳代,60歳代にかけてC,Dタイプが主流になっている.70歳代では,Eタイプが標準になっている.II)既往症のある者,有症患者の波形:同年代の健常者と比較すると,高年齢波形を示し,C〜Fタイプの波形を示す人が多かった.III)高コレステロール者と健常者の比較:高コレステロール者は健常者に比べ,高年齢波形を示した.IV)運動の効果:短時間,長時間の運動ともに効果が確認された.〔結論〕以上の結果を総合すると,末梢血管血流測定は生活習慣病の予防,改善に有効であり,運動の結果,食事の効果を判定することも可能である.なお,この測定に使用した機器は加速度脈波計BCテェッカー【○!R】(フューチャー・ウエイブ)である.
- 日本医療機器学会の論文
- 2003-04-01
著者
関連論文
- 81. 生活習慣病の予防・改善のための末梢血管血流測定(第80回 日本医科器械学会大会 一般演題講演集)
- 81 生活習慣病の予防・改善のための末梢血管血流測定(検査・モニタリング1)
- PT27 血管年齢の測定について(検査機器,変わりゆく医療と時代を支える医療機器の新展開,第84回日本医療機器学会大会)
- 50.加速度脈波(2階微分脈波)・波形診断法(第82回 日本医科器械学会大会 一般演題講演集)
- 50 加速度脈波(2階微分脈波)・波形診断法(検査・医療器材, 第82回日本医科器械学会大会)
- 20 生活習慣病の予防・改善のための末梢血管血流測定(2)(一般演題,パルス機器・血圧血流,第81回日本医科器械学会大会)
- 63.指尖と頭部の加速度脈波・波形の比較による、脳梗塞症早期発見の可能性について(第79回 日本医科器械学会大会)
- 指尖と頭部の加速度脈波・波形の比較による、脳梗塞症早期発見の可能性について
- 63. 指尖と頭部の加速度脈波・波形の比較による,脳梗塞症早期発見の可能性について(機器開発III)
- 56.末梢血管血流測定の有用性について(第78回日本医科器械学会大会)
- 末梢血管血流測定の有用性について