ロボット手術用微細ツールの開発

概要

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〔はじめに〕現在,整形外科分野ではロボドック(Integrated Surgical System社)等,外科分野ではダビンチ(Intuitive Surgical社)等に代表されるロボット手術が行われてきている.われわれは,外科分野におけるロボット用手術器械の開発を行っており,ワイヤ操作により先端部の動きが『開閉,左右屈曲,上下屈曲』をすることが可能である.現在,MRI環境下での使用も考慮しチタン合金製の術具開発を行っている.〔機能評価〕術具の機能評価として,把持力を中心に評価を行った.術具の直径はφ5であり設計段階の把持力は1kgfと設定している.昨年度までのモデルでは,付加張力の上限が1kgfで発生可能な最大把持力は200gfにすぎなかった.しかし,今回のモデルでは4kgfの張力をワイヤに付加することが可能となり,先端部の把持力においては約800gfの把持力を発生させることができた.800gfの把持力では豚心臓の冠状動脈を縫合することが可能であり,微小血管縫合,柔らかい組織の縫合においては手術レベルに対応できると考えている.しかし胸腹部を対象にした場合,φ5の大きさでは把特力不足から縫合作業は難しく,φ8の術具であれば対応することが可能であると考えている.〔今後の展開〕今後の課題として,重要項目として2点あると考える.(1)手術時間の短縮のために術具の交換がスムーズにできること.(2)今以上に術者の思ったような動きを実現できること.これらの項目を解決しさらに実用化へと進めて行きたい.
日本医療機器学会の論文
2003-04-01

ロボット手術用微細ツールの開発

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