金屬顯微鏡組織のセルロイド印畫法に就て
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概要
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不透明體の顯微鏡検査は可検物に強き光線を照射し、其反射光線を以てするのが常法である。殊に金属組織面の検査には、此原理を應用して考案せられたる特殊の照明装置を具備した、所謂金属顯微鏡を必要とすることは、よく知られて居る所である。然るに、著者は郡是製絲株式会社技師鈴木純一氏發明に係る『物體の表面を観察すべき透明薄膜、又は薄版状顯微鏡標本の製作法』^<(1)>を金属組織面の検査に應用することにより、普通の顯微鏡を其儘で、直ちに金属顯微鏡として活用し得る事を認めたので、こゝに二三の實験例を挙げて其検査法を記載し、更に本法を『金属仕上面の粗鬆の検査』に應用することによつて、非常に簡便によく其目的を達し得ることを認め得たことをも、併せて報告した次第である。
- 一般社団法人日本機械学会の論文
- 1931-01-18