ハムスター飼育気管支喘息患者におけるヒスタミン遊離試験の臨床的有用性
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概要
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近年, 我が国ではペットの飼育がブームとなり, ハムスターやモルモットなどのゲッ歯類も一般家庭で飼育されるようになった.その結果, ハムスター飼育が関与していると思われる気管支喘息患者'HKA)が急速に増加し、1997年にはペット飼育患者の20%にも及んでいるとの報告もある.当院で経験したHKA28例を対象に, ハムスターアレルゲンを用いたヒスタミン遊離試験(HRT)を行い, 血清特異的IgE抗体測定(CAP RAST)と比較して, 臨床上の有用性を検討した.HRTは全血とHRT測定試薬による蛍光強度測定法を用いた.HKAのうちCAP RAST陽性例12名中7名及びCAP RAST陰性例16名中4名で15ng/ml以上のヒスタミン遊離を認めた.これらのことより, HRTとCAP RAST両試験はともに, HKAの病因検索に有用であることが示唆された.また, HKA28例のうち5例で飼育中に比して飼育中止後で喘息症状が改善し, HRTクラスの低下を認めたが, CAP RASTの推移は異なったことよりHRTは治療効果を判定する上でも有用であると考えられた.
- 2001-11-30
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