乳児アトピー性皮膚炎における血中NO産物, IL-8, RANTESおよびEotaxin値についての検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
乳児アトピー性皮膚炎(以下ADと略す)の発症, および病変拡大と炎症の関係を明らかにするため, 血中NO産物, IL-8, RANTESおよびeotaxinを測定した.血中NO産物値は, 乳児非AD児に比し, 皮膚病変の全身性の拡大とともに上昇傾向を認め, 全身性皮膚症状のある乳児AD患者において有意に高値であった.血中RANTES値および血中eotaxin値は全身性皮膚病変をもつ乳児AD患者において, 上昇傾向が認められた.以上から, アレルギー性炎症がADの全身性皮膚病変形成に重要であることが推測された.また, 血中NO産物はeotaxin値と有意な正の相関が認められた(r=0.615, p<0.001).これらのことから, NO産物が全身性AD形成に係わるアレルギー性炎症において重要な働きを担い, アレルギー性炎症の一つの指標となり得ると考えられた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 2000-07-30
著者
関連論文
- 救急医療を必要とした食物アレルギーについての臨床的検討
- O124 小児気管支喘息に対する総合治療の取組 : 3年間フォロー症例について
- 300 乳幼児アトピー性皮膚炎患児の血中NOxおよびサイトカインの検討
- 260 アトピー性皮膚炎におけるシジュウム^R塗布剤の検討
- 272 新霧化機構採用携帯型超音波式吸入器(NE-U14)のβ刺激薬吸入における気管支拡張効果の検討 : 乳幼児の場合
- 173 明らかなエピソードのある食物アレルギー児におけるヒスタミン遊離試験ならびに皮膚テスト(プリック法), RAST法の検討
- 104 気管支喘息児における血中NOXの検討
- 230 乳幼児の気管支喘息に対するヨード製剤の臨床的検討
- 157 乳児アトピー性皮膚炎児におけるネコならびにイヌアレルギーの関与について
- アトピー性皮膚炎乳児におけるネコ・イヌアレルゲン感作についての検討
- 乳児アトピー性皮膚炎における血中NO産物, IL-8, RANTESおよびEotaxin値についての検討