川崎病の細胞間接着分子と遊走因子に関する研究 : 第1編 血清中Soluble Intercellular Adhesion Molecule-1について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
川崎病 (Kawasaki disease, KD) 30例について, 血清中soluble ICAM-1 (intercellular adhesion molecule-1) 値を測定した. その測定は2つのモノクローナル抗体によるFAST systemを用いたdouble determinant immunoassayで行った. 血管炎としてアナフィラクトイド紫斑病 (anaphylactoid purpura, AP) 10例を, 急性熱性疾患として麻疹11例を対照疾患としてとりあげた. KDの血清中soluble ICAM-1値は急性期に高値を示し, 回復期に低下した. また, KD急性期の血清中soluble ICAM-1値は同時に測定した血清中tumor necrosis factor-α値と正の相関を示した. 冠動脈病変合併例は非合併例に比して高値を示した. 巨大冠動脈瘤併発例とDIC併発例の血清中soluble ICAM-1値は著しく高値であった. AP及び麻疹の血清中soluble ICAM-1値の上昇はみられなかった. 血清中soluble ICAM-1値はKDの重症度を反映する免疫学的パラメーターの1つと考えられた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1992-10-30
著者
関連論文
- 182 川崎病の ICAM-1 について
- 288 川崎病100例の末梢血単核球亜型 : 急性期の病日別検討
- 296 川崎病とアレルギー疾患との関連
- 川崎病の細胞間接着分子と遊走因子に関する研究 : 第2編 末梢血Tリンパ球におけるLFA-1の発現および血清中Soluble CD2値について
- 川崎病の細胞間接着分子と遊走因子に関する研究 : 第1編 血清中Soluble Intercellular Adhesion Molecule-1について
- 271 川崎病のCD23について : 冠動脈病変合併例と非合併例との比較
- 270 川崎病の末梢血Tリンパ球の活性化について
- 287 川崎病のNK cellsおよびCD8+ T cells subsetについて : 伝染性単核球症との比較
- 97 川崎病のsoluble CD4およびCD8について