気管支喘息難治化因子の多重ロジスティック回帰分析を用いた統計学的検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
気管支喘息患者160名について以下の17要因, すなわち, (1)性, (2)年齢, (3)気管支喘息の発症年齢, (4)気管支喘息の罹患年数, (5)気管支喘息の重症度, (6)気管支喘息の病型, (7)気管支喘息の家族歴(3親等内), (8)喫煙歴, (9)アトピー性皮膚炎の既往歴, (10)アレルギー性鼻炎の既往歴, (11)慢性副鼻腔炎の既往歴, (12)鼻茸の既往歴, (13)β交感神経刺激薬(内服)の必要性, (14)β交感神経刺激薬(吸入)の必要性, (15)キサンチン誘導体(内服)の必要性, (16)抗コリン薬(吸入)の必要性, (17)吸入ステロイド薬の必要性, を選び多変量解析(多重ロジスティック回帰分析)を用いて気管支喘息難冶化に対するリスクを検討した. その結果,重要な気管支喘息難冶化要因は, 40歳以上(相対危険率:40〜50歳代が5.2, 60〜70歳代が4.4), 40歳代以降の発症(7.3), 非アトピー型気管支喘息、(2.1), 気管支喘息の家族歴あり(2.8), 喫煙歴あり(3.1), アトピー性皮膚炎・アレルギー性鼻炎の各既往歴なし(4.1, 2.4), 慢性副鼻腔炎・鼻茸の各既往歴あり(5.1, 6.6), という結果が得られた. 特に慢性副鼻腔炎・鼻茸の各既往歴が同時に存在する場合には両者がない場合の約16倍の相対危険率を示し, 気管支喘息難治化に深く関与することが示唆された.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1996-05-30
著者
関連論文
- 気管支喘息におけるフルチカゾン/サルメテロール配合剤からブデソニド/ホルモテロール配合剤への切り替え効果--Impulse Oscillometryと呼気一酸化窒素による検討
- MS14-#4 気管支喘息におけるSFCへのmontelukastのadd-on効果-IOSとFeNOによる検討(気管支喘息-診断と管理3-Impulse oscillation systemによる気管支喘息の評価-,第59回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- MS7-3 喘息日常臨床におけるIOSとFeNOの同時測定の有用性(MS7 気管支喘息の治療2,ミニシンポジウム7,第21回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 126 高容量SFCのFP-DPI+HFA-BDP+SALM-DPI併用療法中の重症喘息患者に対する有用性 : IOS,ACT,アンケート評価(気管支喘息-治療4,第58回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- MS15-6 重症喘息における高用量SFCへのHFA-CICのadd-on効果 : IOSによる検討(気管支喘息-治療,第58回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- P223 新規吸入ステロイド薬シクレソニド(HFA-CIC)の喘息末梢気道病変に対する効果 : IOSによる検討(気管支喘息治療2,第20回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- MS14-4 SFC:FP・SALM合剤のFP-DPI+HFA-BDP+SALM-DPI併用療法中の重症気管支喘息患者に対する有用性 : IOSによる評価(新規吸入ステロイド薬,第20回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 2 ステロイド吸入療法と併用するコントローラーは何か(2 ステロイド吸入療法の現況)
- 96 気管支喘息の吸入ステロイド薬の選択に関するアンケート調査(気管支喘息-治療1,一般演題,第21回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- P30 成人喘息患者の治療薬に対する意識調査(気管支喘息疫学・統計,第20回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- MS1-3 実地医家における喘息診療と患者自己判断での治療中止の実態(喘息コントロール不良の要因,第20回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 気管支喘息難治化因子の多変量解析を用いた統計学的検討
- 325 ダニ抗原 (Dermatophagoides farinae) 刺激によって誘導される in vitro での IgE 抗体産生
- 277 ステロイド依存性気管支喘息患者における Beclomethasone dipropionate の効果
- 81 血中テオフィリン濃度測定装置(DAINABOTT社VISION^)の使用経験
- 4 成人喘息患者におけるコンプライアンスの評価と実態(治療コンプライアンス向上の問題点と対策)
- 23 高齢者気管支喘息の難冶化に関する多変量解析を用いた背景因子の検討
- 気管支喘息難治化因子の多重ロジスティック回帰分析を用いた統計学的検討
- MW14-6 気管支喘息におけるFP/SM配合剤からBUD/FM配合剤への切替効果 : IOSとFeNOによる検討(MW14 ブデソニド/ホルモテロール配合剤,ミニワークショップ,第60回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- O29-4 アスピリン喘息におけるIL13,IL17A遺伝子多型解析(O29 アスピリン喘息,口演,第60回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- O29-3 アスピリン不対症におけるチトクロームP450酵素遺伝子多型解析(O29 アスピリン喘息,口演,第60回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- O29-2 遺伝子多型からみたアスピリン喘息病態(O29 アスピリン喘息,口演,第60回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- P1-6-9 アスピリン喘息発症に関する遺伝子的検討(P1-6気管支喘息病態1,一般演題,第22回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- P1-4-8 気管支喘息におけるSFCからBUD/FORMへの切り替え効果 : IOSとFeNOによる症例検討(P1-4気管支喘息治療2,一般演題,第22回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- O32-5 アスピリン喘息におけるIL13-1111とIL13Exon4遺伝子多型解析(O32 遺伝子多型,口演,第61回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- O32-4 アスピリン喘息におけるCYP2C19遺伝子多型解析 : その2(O32 遺伝子多型,口演,第61回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- O32-3 アスピリン喘息におけるCYP2C19遺伝子多型解析 : その1(O32 遺伝子多型,口演,第61回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- O15-2 軽症・中等症気管支喘息におけるFP-DKからMF-TWHへの切替効果 : IOSとFeNOによる検討(O15 気管支喘息吸入療法,口演,第61回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- O23-4 アスピリン喘息におけるHSP70遣伝子多型解析-その1(バイオマーカー2,口演,第62回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- O23-5 アスピリン喘息におけるHSP70伝子多型解析-その2(バイオマーカー2,口演,第62回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- O80-3 鼻炎合併喘息における末梢気道病変 : SACRA質問票を用いた検討(鼻炎合併喘息4,口演,第62回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- P/O-051 SMARTの喘息気道炎症に対する有用性(成人喘息(治療・管理)1,一般演題,第25回日本アレルギー学会春季臨床大会)