膠原病性間質性肺炎患者における肺胞マクロファージのインターロイキン1産生能および線維芽細胞増殖刺激能について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
膠原病性間質性肺炎患者16例と対照11例につき, 肺胞マクロファージ(AM)培養上清のインターロイキン1(IL-1)量と線維芽細胞増殖刺激能(以下刺激能)を測定し, 刺激能に及ぼすIL-1とプロスタグランディンE_2 (PGE_2) の影響を調べた.膠原病群のAMは, LPS刺激下で対照群に比しIL-1産生能が8.8±6.0U/ml:3.4±3.8U/mlと高く(p<0.05), また, AM培養上清の刺激能も205.8±63.8%:163.6±23.3%と高かった(p<0.05).しかも, 両値間に有意(p<0.05)な相関がみられた.AM培養上清の刺激能は, IL-1添加にて亢進する傾向が認められた.しかし, IL-1そのものには増殖刺激作用はなかった.抗IL-1抗体は, LPS刺激下のAM培養上清の刺激能を対照群374.9±252.0%から104.9±42.1%へ, 膠原病群443.5±159.2%から120.6±18.4%へと低下させた.一方, PGE_2はdose dependent にAM培養上清による線維芽細胞増殖を抑制した.indomethacin添加培養AMの上清では刺激能が亢進し, 増加率は対照群:膠原病群LPS刺激下で33.7±32.1%:11.0±8.0%と対照群が高かった.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1987-10-30
著者
関連論文
- 38 膠原病患者における肺胞マクロファージのファイブロネクチンIL-1産生能及び表面抗原の検討
- 膠原病性間質性肺炎患者における気管支肺胞洗浄液中の細胞分画および肺胞マクロファージのインターロイキン1産生能について
- 321 気管支喘息患者に於けるInterleukin1(IL1), Interleukin2(IL2)の産生能・反応能について
- 315 膠原病患者におけるBALF細胞成分及び肺胞マクロファージのIL-1産生能に関する検討
- 〔2〕疾患と病因, 病態 2. IIP, 膠原病肺 c) 膠原病患者における気管支肺胞洗浄液(III 肺と免疫)
- 184 膠原病患者における肺胞マクロファージ培養上清の線維芽細胞増殖におよぼす影響について
- 膠原病性間質性肺炎患者における肺胞マクロファージのインターロイキン1産生能および線維芽細胞増殖刺激能について