ヒト腸間膜結合織の肥満細胞の分離と超微形態的特性
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概要
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ヒト腸間膜結合組織を細切後消化処理し, 肥満細胞(MC)を分離しその超微形態を観察した.得られた有核細胞は約3.0×10^8/g wet tissueで0.4%トリパンブルーによるviabilityは約87%であった.トルイジンブルー染色にてメタクロマジーを示すMCの占める割合は全有核細胞の約8%であった.これらMCの95%以上はscroll/crystal構造を有する顆粒から構成され, 形態上非脱顆粒性安定状態を示し, 結合織MCの特徴に一致した.compound 48/80によりMCは濃度依存性脱顆粒を起こした.低濃度(10μg/ml)では個々の顆粒は細胞膜に向かって移動し, さらに融合し顆粒内容を細胞外に放出するメロクリン分泌を示した.一方高濃度(100μg/ml)では顆粒の融合が著明となりlabyrinth(迷路)構造を示した.この構造は気管支喘息や過敏性肺臓炎などのアナフィラキシーを基礎とする病態で観察される急速型脱顆粒に相当した.また, この形態の一部は正常の胃粘膜内に存在する粘膜MCの特徴にも共通していた.この事実は結合織MCが粘膜MCに形態的転換をなし得ることを示唆している.
- 1987-03-30
著者
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