山陰地方におけるスギ花粉飛散状況とスギ花粉症
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概要
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鳥取県米子市を中心に, 山陰地方におけるスギ花粉飛散数の観測を1982年より1986年まで行い, その特徴をまとめた.1.山陰地方ではスギ花粉は2月上旬から下旬に飛散が開始し, 4月下旬まで続き, スギ花粉前線は西部から東部へ移動する.2.山陰地方では安定したスギ花粉の飛散が始まると, 1日の飛散数は日平均気温が高いほど有意に多い.3.スギ花粉症は, スギ花粉が初めて大量に飛散した日あるいはその翌日に最も多く発症し, 飛散数がピークとなる日までにほとんどが発症した.4.米子市では, 前年7月の気象データと翌年のスギ花粉飛散総数との間には有意な相関はみられず, 当年3月の月平均相対湿度(r=-0.982, p<0.02), 2月の月平均相対湿度(r=-0.976, p<0.05), 2月の降水量(r=-0.957, p<0.05)との間に有意な負の相関がみられた.
- 一般社団法人日本アレルギー学会の論文
- 1987-02-28