ウサギアレルギー性血管炎の形態発生についての免疫組織学的研究 : 血管周囲結合組織に分布する特異抗体の役割について
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概要
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異種血清2回静注によるウサギアレルギー性血管炎につき, 感作直後から惹起10日目まで経時的に, 心, 肝, 脾, 腎を採取し, 抗原, Ig, C3および特異抗体の分布を蛍光抗体法にて検索した.惹起直前の感作21日目では, 心のsmall artery, 肝小葉間small artery, 脾のprecentral arteryの血管周囲結合組識にfree specific antibodyが存在しており, 惹起後3時間では, 心, 肝の小血管の内膜および血管周囲にIg, C3および抗原が強陽性となり, その後, 7-10日目では, 心, 肝に血管周囲炎およびフィブリノイド変性を伴った汎血管炎が広範に認められた.以上の観察から, 惹起後の血管病変は, 感作気管中に血管周囲結合組識に分布していたfreeのspecific antibodyによるantigen trappingに基づく局所でのArthus反応が関与していると考えられた.
- 社団法人日本アレルギー学会の論文
- 1979-03-30
著者
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