小児の Exercise-Induced Asthma (EIA) における ^<81m>Kr Ventilation Image の所見および局所肺機能測定法の検討
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概要
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平坦な廊下における free running test により運動負荷を与え, その前後の肺機能検査 (FVC, FEV_<1.0>) により, 13例中10例に EIA を認め, この際の ^<81m>Kr ventilation image を検討した.この EIA における気管支狭窄ないし気管支閉塞によると思われる ^<81m>Kr scintigram の異常は, びまん性でなく, 全例において segmental ないし subsegmental で, 障害部位は, 右肺では, S_4S_5, S_6, S_3, 左肺では S_6, S_4S_5, S_3 に相当すると思われる領域に主に認められた.中でも両側肺とも S_6 に相当すると思われる領域に強い障害を認めた.1例で EIA の自然消退後, さらに同程度の運動負荷を行い, EIA を再現させるとともに, ^<81m>Kr scintigram 上ほぼ同一 segment に相当すると思われる領域の障害を認めた.次に DSCG の EIA 予防効果を検討する目的で EIA を認めた10例中7例について, EIA の自然消退後, 20mg の DSCG を Spinhalor を用いて吸入させ, 同程度の再負荷を与えたところ, 症状および FEV_<1.0>の減少率の上では, 全例に EIA は予防されたが, ^<81m>Kr scintigram の上からは, 1例を除きなお軽度の障害を認め, 完全には予防されなかつた.次に, 局所的肺機能検査を目的として核医学データ処理装置を用いて, 各画素の digital image より ventilation index (VI) を画素数に対する相対的計算値の総和, すなわち目的区城内各画素の平均相対的計数値として求めたところ, 運動負荷前後の肺機能 (FVC, FEV_<1.0>) の変化と VI の変化との関係において, 正の相関関係が得られた(p<0.05).したがつてこの方法は, 臨床上とくに小児の局所的肺機能の経時的変化をみる上で応用できる有力な検査法と考えられた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1978-11-30
著者
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