新しいアトピー性疾患治療剤 N-(3′, 4′-Dimethoxycinnamoyl) Anthranilic Acid (N-5′) の薬理学的性質 (2) : ヒスタミンの生成, 遊離および分解に及ぼす影響
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概要
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ヒスタミンの生成, 遊離および分解に及ぼす N-(3′, 4′-dimethoxycinnamoyl) anthranilic acid (N-5′) の影響について検討し, 以下の成績を得た. 1. ラットの腺胃部より得た粗 gastric histidine decarboxylase によるヒスタミン生成に対して, N-5′は1000μM において 58.1%の抑制作用を示したが, 200mg/kg を腹腔内に投与しても本酵素活性に対し影響しなかった. 2. N-5′はラット腹腔内細胞からの自発性, ならびに compound48/80によるヒスタミン遊離に対して何ら影響しなかったが, homocytotropic antibody によるヒスタミン遊離に対しては10μM以上の濃度において濃度依存的な強い抑制作用を示した. 3. ラットの十二指腸より得た粗 histaminase によるヒスタミン分解に対して, N-5′は1000μM により43.8%抑制した. 4. ラット組織ヒスタミン量, N-5′の 600mg/kg の経口投与によっても変化しなかった.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1977-04-30
著者
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