気管支喘息患者におけるアミノフィリン静注前後の尿中カテコラミンの変動について
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概要
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アミノフィリン(250mg)静注前後の尿中カテコラミンの変動を, 気管支喘息患者33例(非ステロイド治療患者(非ス群)16例(13-61才), ステロイド治療患者(ス群)17例(13-61才)), 健常男子5例について検討し, 血糖, コーチゾール, 遊離脂肪酸(FFA), 末梢血好酸球数および血漿cyclic AMP(健常人のみ)もあわせて検討した.健常人では, 尿中アドレナリンは0.801±0.188μg/h(以下単位は同じ)から静注後1.448±0.08(P<0.01)へ増加し, propranolol 20mg前投与した時でも有意に増加した.Propranolol前投与はアミノフィリンによる好酸球減少, cyclic AMP上昇を抑制し, FFA上昇を抑制する傾向にあった.非ス群では尿中アドレナリンは前0.71±0.43, 後1.1±0.66(P<0.1), ス群では前0.47±0.23, 後0.84±0.35(P<0.1)であった.FFA上昇は健常人と差はなかった.好酸球の変動を調べた15例中9例で, 好酸球減少が明らかでなかった.血糖, コーチゾール, 尿中ノルアドレナリンは各群とも有意の変動はみられなかった.以上の結果, 気管支喘息患者ではアミノフィリン静注による副腎髄質からのアドレナリン追加分泌の低下が示唆された.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1976-12-30
著者
-
松本 行雄
鳥取大学医学部第三内科
-
引田 亨
鳥取大学医学部第三内科
-
中谷 葆
鳥取大学医学部第3内科
-
二宮 哲博
鳥取大第三内科
-
原田 義道
鳥取大学医学部第三内科
-
引田 亨
医療法人仁厚会倉吉病院内科
-
二宮 哲博
鳥取大学医学部第三内科
-
原田 義道
鳥取大学医学部石原内科教室
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