花粉症の研究 : IV.マツ属花粉症
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概要
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マツ花粉飛散の多い新潟市に約20年間居住した後発症したマツ属花粉症の2症例を報告した.2症例はマツ属のほかイネ科, ヨモギ属の複合感作をうけているが, 毎年マツ飛散期に一致した4月より6(7)月まで眼, 鼻症状がおこり, クロマツ, アカマツが主要抗原であると診断し, 各花粉液による減感作両療法で著効をえたものである.症例1の皮内反応はクロマツ10^<-3>液でlateの反応を示し, 症例2の皮内反応陽性閾値はアカマツ10^<-5>であった.症例1のP-K反応は8時間後に最大となる皮膚反応を示し, 症例2のP-K反応は陽性であった.2症例ともマツによる鼻粘膜試験は陽性, 結膜試験は陰性であった.新潟市におけるマツ属花粉飛散期間は4月ないし6(7)月で, 5月初旬に最高飛散となる.新潟県内居住の小児気管支喘息患者について皮内反応を行い, クロマツ1.6%, アカマツ1.7%の陽性率をえた.また両者の共通抗原性は特に認められなかった.これらの結果から, マツ属花粉は抗原性が弱いとはいえわが国における花粉症抗原の1つとして検索をすすめるべきものと考えられる.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1976-09-30
著者
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藤崎 洋子
特定非営利活動法人花粉情報協会
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山田 康子
新潟大小児科
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佐藤 尚
新潟逓信病院小児科
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藤崎 洋子
新潟大学医学部小児科学教室
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島瀬 初美
新潟大学医学部小児科学教室
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五十嵐 隆夫
新潟大学医学部小児科学教室
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山田 康子
新潟大学医学部小児科学教室
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小林 收
新潟大学医学部小児科学教室
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