抗核抗体産生に関する実験的研究
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概要
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dDNA-mBSAとmBSAとの2つの抗原で長期免疫した2つの実験群のウサギについて, ANF, 抗dDNA抗体, 抗nDNA抗体, 抗deoxyribonucleohistone抗体, LE cell factor, RFを検索し, 合わせて組織学的検討を行った.その結果, (1)ANFはdDNA-mBSA免疫群3羽中の1羽, mBSA免疫群3羽中3羽に認められ, いずれもhomogeneous patternを示した.(2)dDNA-mBSA免疫群ではいずれのウサギにも抗dDNA抗体は認められたが, 抗nDNA抗体は出現しなかった.またmBSA免疫群は全例ANFが陽性にもかかわらず抗dDNA抗体も抗nDNA抗体も出現しなかった.(3)両群を通じ, ANF陽性ウサギ血清にのみ抗deoxyribonucleohistone抗体が認められ, このANFは抗核蛋白抗体と考えられる.(4)両群の全てにLE cell factorが陽性化した.(5)RFはdDNA-mBSA免疫群の1羽, mBSA免疫群の2羽に陽性化した.(6)ANF陽性動物のうち腎アミロイドージスなどの病変が起こり, 抗核蛋白抗体が腎障害性に働くことが示唆された.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1976-09-30
著者
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