気管支喘息におけるProstaglandin F_<2a>吸入に対する気道反応性
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概要
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10例の気管支喘息患者と10例の健康若年者volunteerについて, PGF_<2a>およびacetylcholine (Ach)の吸入による気道の反応性を牧野の定性的アセチルコリン吸入試験に準じて検討した.FEV_1低下率15%をきたす溶液の濃度を吸入閾値と定め, 次の成績を得た.1)気管支喘息患者のPGF_<2a>閾値は平均330ng/ml(63-1000 ng/ml), Ach閾値は平均257.3μg/ml (12-1563 μg/ml)であった.2)健康若年者volunteerにおけるPGF_<2a>閾値は最低でも1000μg/mlであり, Ach閾値は最低3125μg/mlであった.3)気管支喘息患者においては, 閾値濃度のPGF_<2a>によるFEV_1低下が回復する経過は, 閾値濃度のAchによる場合にくらべてより遷延する傾向がみられた.以上の結果は, 気管支喘息患者においては吸入によるPGF_<2a>に対する著明な気道の過敏性が存在することを示唆するものと思われた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1975-06-30
著者
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