気管支喘息における金療法の作用機序に関する研究 : その2 金療法と血清IgEについて
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概要
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気管支喘息における金療法の作用機序を, 抗原抗体反応の面より解明する目的で, 29例の気管支喘息患者を対象に血清IgEを測定し, 金療法と血清IgEの関連につき検討した.以下の成績を得た.1)気管支喘息患者が血清IgE値は健常者に比べ高値であり, 病型別ではアトピー型および発作型がより高値を示した.2)金療法により, 血清IgE値は29例中23例に減少を認めた.3)血清IgE値の減少と臨床効果とは必ずしも一致しなかったが, 効果発現時期とはほぼ一致をみた.4)血清IgE値の減少と血清金濃度および副腎皮質機能の変動との間には, 一定の相関は認められなかった.以上の成績より, 気管支喘息における金療法の作用機序の1つとして, 血清IgEの減少により, レアギン型抗原抗体反応が抑制されることが推論された.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1975-01-30
著者
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