In Vitro感作に関する研究 : コンニャク喘息ならびに養蚕に関連した喘息の抗原と抗体を用いての検討
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概要
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コンニャク喘息, まぶし喘息等の患者血清を用いてin vitroで正常モルモット腸管を感作し, これにそれぞれの起因抗原に対する惹起反応を起こさしめ, それを主としてisometricに記録するという方法で, 種々の抗原抗体系を用い, 次のような結論を得た.1)コンニャク喘息患者血清を用いた場合は, IBG希釈血清による感作よりはTyrode希釈血清の方が陽性成績が得られやすい.またこの場合の陽性成績を示した抗原は, 本実験のかぎりでは患者に喘息を誘発せしめる抗原分画と一致していた.2)ウサギ抗血清を用いた場合は, IBG希釈でもTyrode希釈でもその感作成績に大差はみられなかった.なお臨床的研究成果からコンニャク喘息の起因抗原は, コンニャク舞粉40%飽和硫安沈殿分画(Ag40と略)に存在することは既報のとおりであるが, 中和試験等を行なった本実験の結果からもAg40には60%飽和硫安沈殿分画(Ag60と略)中には含まれない物質の存在を示す成績を得た.しかしこの物質がヒトのコンニャク喘息起因物質と同一と断定することはできなかった.3)養蚕関係の諸種抗原物質では, このin vitroのモルモット腸管感作の実験成績からはサナギがその抗原性において質的にも量的にも全て包含し, 熟蚕尿がこれに次ぎ, これに反しりん毛, セリシンはその抗原性が弱いと考えられた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1973-06-30
著者
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