小児下気道疾患における病原体に関する研究 : 特に細菌とウイルスとの関係
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概要
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小児下気道疾患を90名119例について, 喀痰を採取して細菌学的検索を行い, 同時にウイルスの血清反応を行って, 細菌およびウイルスの関与を検索した.対象としたウイルスはRS vims, parainflueenza virus, influenza virus A_2・B, adeno virus, measles virusであり, M.pneumoniaeについても検索した.ウイルスの有意抗体上昇は急性気管支炎6例50%, 反復性気管支炎2例, アレルギー性気管支炎の増悪時1例7.7%, 慢性気管支炎の急性増悪時6例23.1%, 気管支喘息発作4例22.2%, 細菌性気管支炎を伴った気管支喘息8例36.4%, 反復性細菌性気管支炎を伴った気管支喘息9例37.5%であった.洗浄喀痰中主体菌はhaemophilus influenzaeが最も多く56.2%, 次いでpneumococcus14.9%であった.ウイルス感染が認められた時は認められない時に比し細菌感染を起しやすい傾向は急性気管支炎にはみられたがアレルギー因子の介在する他の疾患ではその傾向をつかめなかったがpurulent pronchitisとしての症状, また細菌感染が遷延しやすいことが認められた.また化学療法の効果はウイルス感染のあった例では劣っていた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1971-03-30
著者
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