血清中のHistaminopexic Actionに関する基礎的研究
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概要
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1)島谷により開発された血球凝集阻止反応に関し, 若干の検討が試みられ, 本反応に使用するmediumは必ずしもborate buffer (pH 8.2)によらずpH 7.2 PBSで充分であること, ヒスタミンの血球凝集濃度はlotにより差があり, その度毎に検討が必要と思われるが, 本実験においてはper ml 8mgの濃度のものが使用され, また本反応に関与するPexic actionは65℃, 30分の加熱により失活はみられなかった.2)腸管収縮抑制反応はdose response curveにより基礎的検討がなされ, 10^-7ヒスタミン溶液2.25mlに血清ないし血清分画0.25mlを10mlのorgan bathに0.5〜0.2ml添加すれば, 良好な結果が得られることが明らかにされた.3)上記2つの反応を比較すると, 等電点分画では両者に相関がみられなかったが, sephadex G-200, Starch electrophoresisでは両者にはほぼ相関がみられた.4)Histaminopexyに関与する物質は必ずしも1種類とは思われず, 1つはAl.よりも電気的易動度は遅く, 分子量も比較的小さなもの, 1つはα〜β-gl.の同程度の易動度であるが, 分子量は比較的大きく7S〜19Sの間に存在するものであることを実証し, 従来より盛んに議論されたγ-gl.の関与を否定し, 新たにhistaminopexyの存在個所を明らかにした.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1970-10-30
著者
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