気管支喘息患者の血清蛋白像に関する研究
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概要
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15〜74才の気管支喘息患者251例についてsamplingの際の患者の状態, とくに発作との時間的ならびに発作強度との関係について検討し, さらに変動のみられた分画のうち, α_2 γ-globulinについては, 変動の因子と考えられたsubfractionについて検索した.結果1)喘息患者の血清蛋白像は発作により影響を受けるが, 影響のない時期には健常者それと比較して差はみられない.2)加令, 発病年代, 罹患年数の影響はみれらない.3)発作時にみられる蛋白像の変動は発作の強度, 持続時間に左右される.4)発作時急性炎症を合併した症例では, 発作時の蛋白像の変動を強める像がみられた.5)α_2-globulin分画では発作時haptoglobinが著しく増加し, 発作強度.持続時間との間には相関がみられた.α_2-macroglobulin, ceruloplasminは発作時の変動は明らかではなかった.6)γA, γM, γGはいずれもバラツキが大きく一定の傾向は見出し難いがγA, γGが発作時平均値では増加がみられた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1970-07-30