気管支喘息患児の下垂体副腎皮質機能
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概要
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3^H-Prednisolone resin摂取率を利用した血中コルチコイド間接測定法を用いて, 副腎皮質ステロイド剤訪投与をうけたことのない, あるいは投与をうけたことのある気管支喘息児の下垂体副腎機能を調べた.副腎皮質ステロイド剤投与をうけたことのない喘息児の下垂体副腎機能の異常はなかつた.喘息発作中, 血中コチゾール値は上昇しだが, 正常型の日内変動を維持していた.Prednisoloneで総量60〜4650mg, 1ヵ月平均約150mg以下の投与例では, 血中コルチゾール値およびACTH試験は正常であつた.連日投与をうけていた3例だけが, 血中コルチゾール値は低く, 日内変動もなく, ACTH試験に反応しなかつた.また投与した製剤の種類により下垂体副腎機能回復に差がみられた.しばしばステロイド治療をうけていた4例で毎月副腎皮質機能を測定したが, ステロイド剤の間歇使用により, 副腎皮質機能は, あまり抑制されていなかつた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1970-03-30