鈎の強さについて
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概要
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鈎彎曲部の應力は從來曲り梁として彈性的に取扱い最大縁維應力を以て鈎寸法を定めていた.彎曲部斷面における應力分布は周知の如く双曲線的であり,一般に内側に大なる應力を生ずる.もしこの應力が降伏點を越えるような荷重を受けて鈎が永久變形を起しても,その程度によつては實用上差支えないと考えられる.その限度を知ろため3瓲鈎實物につき靜的引張試驗と疲試驗とを行つた.その結果彎曲部斷面が卵形のものは降伏範居圍がその最も幅の廣い點まで達しても差支えないことを知つた.但し使用頻度が大となるに從い降伏範圍は少なくなければならぬこと勿論である.また鑄鋼鈎についても試驗した結果,彎曲部内側に疵または鑄巣なきことを確かめれば鍛鋼鈎の代用に供しうることがわかつた.
- 一般社団法人日本機械学会の論文
- 1947-06-20