在宅でのX線撮影における室内散乱線の検討

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概要

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最近, 厚生省の通達により在宅におけるX線撮影が正式に認められたが, 在宅でのX線撮影時の室内散乱線に関する報告は少ない。そこで, 室内散乱線の影響が大きいと考えられる木造住宅2階の和室でのX線撮影に着目し, この実験モデルを作成して室内散乱線を実測し, 実験的検討を行った。その結果, 在宅でのX線撮影時の散乱線量は, 家屋の建材に大きく依存し, 隣室での散乱線量は, 階下に比べて10倍程度であった。また, 腹部撮影時の散乱線量は胸部撮影時のおよそ10倍であるため, 腹部撮影時には隣室と階下に対する防護措置が必要であり, 胸部撮影時には隣室に対する防護措置の必要性が認められた。さらに階下では, 絞り不良等で発生する直接X線による被曝線量が通常の散乱線の160〜350倍程度となる可能性があるため, 特別な防護措置が必要である。
日本保健科学学会の論文
1999-03-20

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