バングラデシュの農村のムスリムの物乞,「フォキール」・「フォルキルニ」
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概要
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本論文では,バングラデシュの農村における実地調査の資料にもとづき,「物乞」の存在,施しの習慣が人々の生活のなかにどのように組み込まれているかを記述する。ムスリム男性の物乞(フォキール)と女性の物乞(フォキルニ)とのあいだに見られる社会的文化的な認知のされ方の違いに着目しながら,「物乞」の存在が,村人の相互扶助,社会保障の一形態となりうる文化的背景,仕組を明らかにすると同時に,バングラデシュの農村の,世帯の特徴,ジェンダーの問題から,物乞を生み出し受容する社会的背景を探る。
- 日本文化人類学会の論文
- 1992-03-30