東シナ海産のクロツノアンコウの記録
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概要
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東シナ海の沖縄舟状海盆で採集され,山川(1984)によりクロツノアンコウ属の1種として報告された標本を検討した.本属には擬餌状体に皮弁をもつPhrynichthys wedliクロツノアンコウと,これを欠くP. theleが記載されており,本標本は前者と査定された.本標本の擬餌状体の皮弁は従来の記載と異なっているが,これは皮弁が損傷を受け,再生したためと思われる.再生したと思われる皮弁をもつ本属の1標本がマダガスカルから報告されているが,この標本もP. wedliと考えられる.本種はこれまで大西洋の両岸からのみ記録されていたが,太平洋とインド洋にも広く分布している可能性が示唆された.
- 日本動物分類学会の論文
- 1990-12-25
著者
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