オニヒトデに共生するヒトデヤドリエビ
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概要
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ヒトデ類の体上にすむヒトデヤドリエビ(新称)Periclimenes soror NOBILIを八重山諸島の石垣島と和歌山県串本町で採集した。37個体の標本を調べた力が,これらはすべてオニヒトデの体上から採集した。このうち1部は固定し分類学的な研究に使用した。残りはオニヒトデとともに,またオニヒトデと離して水槽内で飼育し生時の色彩と行動を観察した。分類学的な考察からこのエビが日本新記録種であり,分布の北限にあたることがわかった。色彩は大きく4型に分けられる。これは成長に伴なう変化と考えられる。短期飼育では色彩の変化はみられない。オニヒトデとの関係はいわゆる共生(commensal)でエビは食物とすみ場を宿主に依存しているが,昿オニヒトデは明らかな利益も害も受けていない。
- 日本動物分類学会の論文
著者
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