クアラルンプール産とバンコック産の一淡水テナガエビについて
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概要
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私は,皇太子殿下が東宮御所で飼育されていた,4匹の淡水エビを生きたままでいただいた。それらの内3匹は,殿下が1970年2月マレーシアを親善訪問されたおりに,同月23日クアラルンプールの郊外で,スズの露天掘り廃坑の水たまりからたも網ですくわれたものであり,1尾は,1971年6月アフガニスタンを親善訪問されて帰途,タイ国バンコックの日本大使館公邸の池でとられたものである。私は,いただいたこれらのエビについて分類学的観察を行なった結果,前者はすべてテガエビ属の小形種であるMacrobrachium sintagense(syn. M. elegants),すなわちコンジンテナガエビの子であることがわかった。M. sintangenseは,昔LANCHESTERがマレイ半島のそれをinpponensisとして報じたほど,見るからに目本のテナガエビに似ているが,第二胸脚のはさみの雨指が,その切断縁の後方をビロードのような毛であつく縁どられている点は,両種の識別上重要である。M. larは大きさ4cmぐらいの子エビで,その色彩や斑紋が日本のスジエビによく似ているが,larは頭胸甲上に肝上刺を有することから区別できる。御所では2匹飼育中のところ,1匹が行方不明になったと承わっているが,残りの1匹が私の所で飼育中,夜間に水そうから外へとび出て死んでいた
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