狭心症患者での血中プロテインCとヘパリン依存性プロテインCインヒビターの変動
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
虚血性心疾患の病因,病態におけるproteinC (PC)抗凝固系の関与を検討する目的で,血漿PC抗原量,PC活性およびPC inhibitor (PCI)活性を22名の安定狭心症患者(労作狭心症10名,安静狭心症12名),9名の不安定狭心症患者および18名の相応する年齢の対照者(健常者10名,胸痛症候群患者8名)で測定した。安定狭心症患者では,PC抗原量とPCI活性は対照群より有意な高値を示した。一方,PC活性は対照群と有意差を認めなかった。不安定狭心症患者ではPC活性とPCI活性は,不安定期には安定期より低値を示した。PC抗原量は不安定期の方が低い傾向を示したが有意差を認めなかった。以上の結果より,安定狭心症患者では血液凝固機能の亢進によって血中PC-PCI結合体の増加がみられ,不安定期にはPCが急激に消費されていることが示唆された。
- 神戸大学の論文
著者
関連論文
- 273)興味ある電気生理学的所見を示した心房頻拍の1症例 : 日本循環器学会第61回近畿地方会
- 284)褐色細胞腫による高血圧発作の血行動態の検討 : 日本循環器学会第58回近畿地方会
- 233)N-acetyl procainamideにより誘発されたTorsade de Pointesの1例 : 日本循環器学会第60回近畿地方会
- 65)虚血性心疾患患者における血中Protein C抗原量の検討 : 日本循環器学会第61回近畿地方会
- 血小板活性化によって惹起される動脈硬化血管の収縮反応の亢進 : serotoninの関与について
- 血管平滑筋serotonin受容体の臓器による差異について
- Phorbol ester(TPA)による血管収縮機序 : lipoxygenase pathway とC : kinaseの関与について
- 65) 安定狭心症患者と不安定狭心症患者における血中Protein C Inhibitor(PCIn)量 : その病態との関連について : 日本循環器学会第63回近畿地方会
- 64) 狭心症患者における血中Protein C(PC)値の変動 : その病勢との関連 : 日本循環器学会第63回近畿地方会
- 妊婦の心電図所見について : 第37回日本循環器学会近畿地方会
- 狭心症患者での血中プロテインCとヘパリン依存性プロテインCインヒビターの変動