ボーンチャイナ素地の磁器化過程におけるMgO添加の影響
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概要
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骨リンを使用したボーンチャイナの焼成過程におけるMgO成分の添加の影響について考察した.骨リン, 石灰石, 粘土, 長石, ケイ石から構成される素地を基本素地にして, セリサイト粘土とタルク, 石灰石とマグネサイトの置換を行った素地について熱膨張収縮曲線を検討し, 焼成素地についてX線回折法と偏光顕微鏡, 走査型電子顕微鏡でその微構造を検討した. また, かさ比重, 弾性率, 抗折強度を測定し, 更に電気的特性を測定し, イオン置換の効果を検討した.MgO成分はSiO2成分とともにピロリン酸カルシウムのP-O-P結合を切り, オルトリン酸塩化し, Ca3(PO4)2を形成した. 更にMgO成分は (Mg-SiOx) 部を成し (Ca-PO4) 部をガラス化し, 更に自身もガラス化し, 素地のマトリックスガラスを形成した. またMgO成分を素地構成成分のK2O成分と一部置換することにより素地の機械的強度は増加した. これはこの置換によりガラスのイオン充てん度が大となり, イオン結合度が増大し, マトリックスガラスが強化されることによると推論した.
- 社団法人日本セラミックス協会の論文
- 1978-12-01
著者
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