熱可塑性射出成形物の機械的性質と異方性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
各種熱可塑性樹脂の射出成形物の機械的性質(引張り、衝撃)に対する成形条件、測定位置、測定方向の影響を、金型キャビティ内の流動性の評価の過程で得られた細長い成形物を利用して実験的に検討した。結果の概要は、(1)一般に流動方向の機械的強度はゲートに近いほど、融液温度が低いほど、射出圧力が高いほど大きくなり、直角方向の強度は逆の傾向となる。特にゲート付近の流れに直角方向の値Q_0,_⊥は最も小さくなる。(2)流動方向のゲートおよび先端付近の値Q_0,_⫽とQ_1,_⫽とからその比Q_0,_⫽/Q_1,_⫽(=α)が機械的性質の不均一性の尺度として求められ、(3)ゲート付近の流動方向およびこれと直角方向の値Q_0,_⫽とQ_0,_⊥とからのその比Q_0,_⫽/Q_0,_⊥(=β)が機械的性質の異方性の尺度として求められ、各種材料について比較された。(4)工業用プラスチックと称せられる材料は機械的強度に対する成形条件の影響が小さく、α,β値は1に近く、Q_0,_⊥値の低下はほとんどない。(5)細長い射出成形物では機械的性質の不均一性や異方性は拡大されて現われるので、これらの値は材料評価や最適成形条件選定のためのよいめやすとなる。
- 1967-09-15
著者
関連論文
- 2,3-ジフェニル-1,3-ブタジエンの合成とラジカル重合
- ポリ塩化ビニルと2,3-ジフェニルブタジエン-マグネシウム錯体との反応
- リビングポリスチレンと各種のペンダントカルボニル基を有するポリマ-とのグラフト反応
- p-ホルミルスチレン--スチレン共重合体とリビングポリスチレンとのグラフト反応
- ポリメチルハイドロジエンシロキサン存在下のポリジオルガノシロキサンのUV硬化
- マレイン酸ジシンナミルの合成と感光性
- ポリ(アセトキシメチルビニルケトン)の合成とその光分解
- PVA-重クロム酸アンモニウム感光性樹脂の分子内架橋成分
- ポリ(2-ヒドロキシシンナモイル-オキシプロピルメタクリレ-ト)の合成とその感光性
- ポリ(アリルグリシジルエ-テル)の合成とその光架橋
- ポリ酢酸ビニルエマルジョンの電解質安定性
- 2, 3-ジフェニル-1, 3-ブタジエン-マグネシウム錯体による2-ビニルピリジンのアニオン重合
- ポリ[ビス(ジメチルビニルシリル)メタン]のメタル化および官能基導入
- 1-メチル-3,4-ジフェニル-1-(p-ビニルフェニル)-1-シラシクロペント-3-エンの合成と重合
- トリエトキシシリル末端ポリスチレンの縮合反応
- 極性基含有非晶性ポリエステルのディスパ-ジョン
- コポリ(p-ジイソプロペニルベンゼン/α-メチルスチレン)とリビングポリスチレンとのグラフト反応
- コポリ(4-ビニル-α,α-ジフェニルエチレン/スチレン)とリビングポリスチレンとのアニオングラフト反応
- コポリ(ビニルベンジルアルコ-ル/スチレン)のメタル化とリビングポリテトラヒドロフランのグラフト反応
- ビニルベンジルアミンコポリマ-によるα-アミノ酸N-カルボン酸無水物(NCA)の重合速度 (ポリマ-アロイの分子設計--多成分系高分子の合成と物性)
- 熱可塑性射出成形物の機械的性質と異方性
- 2-ヒドロキシ-3-クロトニルオキシプロピルメタクリレ-ト単独重合体およびその無水マレイン酸共重合体の合成と光橋かけ
- ポリアリルアミン-ポリ(ビニルアルコ-ル)酵素担体の特性とISFETバイオセンサ-への応用