1.複合材料廃棄物の発生と抑制(環境に優しい複合材料を目指して)
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概要
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繊維強化プラスチック複合材料(FRP)は工業材料としてなくてはならない存在になっている.しかし,エネルギー資源の枯渇,地球環境の悪化が社会問題となり省資源化,廃棄物の適正処理を考慮したものづくりが FRP にも要求されるようになってきた.平成12年5月には循環型社会形成推進基本法が成立し,廃棄物処理の優先順位付けが行われるとともに,廃棄物を出さない製造方法,製品設計が重用視されている.このような折りに,複合材料部門委員会では「環境に優しい複合材料を目指して」のテーマによる「講座」を4回にわたり以下のような内容で企画した.第1回は,複合材料の廃棄物がどのような経緯で発生するか,また,その発生量の現状と今後の推移,さらにはその抑制法などについて,第2回は,複合材料の最新のリサイクル技術の動向などについて,第3回は、環境に優しい複合材料の考え方と実例について,第4回は,複合材料廃棄物をリサイクルする良否の条件と境界をどのように考えるかについて解説する.21世紀の「技術開発」は,「エネルギー」,「情報」,「材料」を三本柱として遂行されることは疑いのない事実であり,本講座が「循環型社会形成」を考慮した「新素材開発」の一助になれば幸いである.
- 社団法人日本材料学会の論文
- 2001-08-15
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