1.自動車(機械・構造物の強度と安全性評価の実例)
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概要
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生産機械,輸送機械に代表される産業界における機械装置の性能は,コンピュータ技術の発達と相俟って飛躍的な向上がなされ,これに伴い構造は複雑なものとなる一方小型,軽量化も積極的に進められてきている.従って,機械装置の使用条件は過酷なものとなってきているため,強度面での設計に際しても種々な角度から詳細な検討が加えその性能の維持と安全性の確保に常に細心の注意がはらわれてきている.しかしながら,これら機械装置の長期使用にたいし,思いがけない原因により事故が発生し,特に社会的に大きな影響を与える事故についてはその安全性について大きな関心が寄せられることとなる.さて,このような大きな事故が部材強度にのみに関係しているわけではないが,当強度設計・安全性評価部門委員会では,機械装置の安全性の向上に強度設計の点より貢献することを目的に関連の会員諸氏が集まり活動をすすめている.ここでは各産業分野における機械・構造物を対象に大小とり混ぜた現場における事故関連問題を取上げ,その現象の分析と原因について議論し,これに学術的な基礎研究結果を基に検討を行っている.平成9年の本学会の総会,学術講演会における併設公開部門委員会において「輸送機における強度設計と安全性評価」をテーマに講演会を開催したところ,多数の参加をいただき,熱心な質疑応答がありこの方面への会員諸氏の関心の高さを伺う事が出来た.そこで,今回学会誌に連続講座を掲載する機会を頂き,再び「機械・構造物の強度と安全性評価」をテーマに輸送機に原子力関連装置の実例を中心にした講座を掲載することにした.執筆を担当していただくのは夫々の分野で深い知識と長い経験をお持ちの方々で機械装置の強度にご関心をお持ちの皆様には参考になる内容と考えています.強度設計・安全性評価部門委員会では,このような産業界で実際に使用されている機械装置の設計,使用における強度的な問題についての話題提供と参加者との自由な意見交換場所として研究会を開催しています.連続講座をご覧頂きご興味をお持ちの方は意見交換の場にご参加頂くことをお願いし講座掲載のまえがきとさせていただきます.
- 2001-12-15