Spontaneous Dissection in the Common Carotid Artery : Case Report
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
患者は60歳の女性で、水泳中、突然に意識障害と左片麻痺を来たした。右総頚動脈が完全に閉塞しており、しかも反対側からの側副血行も乏しかった。ウロキナーゼ30万単位の動脈内投与を行ったところ右内頚動脈から頭蓋内血管がゆっくりと造影されるようになった。直ちに右総頚動脈内の血栓の完全摘出を行うため総頚動脈を切開したが、血栓は血管内腔には存在せず、総頚動脈解離の所見が認められたため血栓と解離した内膜を切除した。術後意識障害は回復し、左片麻痺も発症から12時間後に完全に消失した。脳虚血症状をきたす特発性頚部内頚動脈解離の報告は多いが総頚動脈のそれはほとんどないため、若干の考察を加え報告する。
- 日本脳神経外科学会の論文
- 1995-06-15