Experimental Vasospasm Produced Without Blood Cell Components : Hypothesis for the Development of Cerebral Vasospasm
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概要
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クモ膜下出血後の遅発性脳血管攣縮の機序を明らかにするために血液の無血球成分を用いて脳血管攣縮モデル犬の作成を行った。全麻下に開頭し、脳底部主幹動脈周囲のくも膜を剥離してfibrin glueを血管外膜周囲に注入した。くも膜の剥離のみ行い、生理的食塩水を注入した群を対照群とした。7日後の血管撮影によりfibrin glue注入犬において脳血管攣縮を認めた。潅流固定後、脳底部の攣縮血管を取り出して光学顕微鏡的にてこれを観察した。病理組織学的所見は、遅発性脳血管攣縮の像を呈しており、異物反応および炎症反応は認められなかった。これにより脳血管周囲の髄液循環の阻害が脳血管攣縮の発生に大きな役割を果たしている事が間接的ではあるが証明された。
- 日本脳神経外科学会の論文
- 1997-05-15
著者
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Terao Hideo
First Department Of Neurosurgery Toho University School Of Medicine
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HONDA Mitsuru
First Department of Neurosurgery, Toho University School of Medicine
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本多 満
First Department of Neurosurgery, Toho University School of Medicine