人権と地球自然との相剋と調和(第12回日本生命倫理学会年次大会報告)
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概要
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今日、自己決定権、自己所有の議論がかまびすしい。これらの概念の起源は17・8世紀自然法論、自然権論にまで遡る。これらが再度新しい装いで議論される理由には脳死、臓器移植、人工的生殖の可能性などの医療の現実がある。それらの促進に向けて強大な力をもつ言葉が権利である。では権利とは何か。権利の実体化を排除し、リアリスティックな視点から権利を分析するとき、普遍的人権の人間への帰属は否定される。しかし行為遂行機能をもつ権利という言葉の使用は続けられる。そのとき、人間は閉じられた系としての地球内存在であること、したがって生物としての人間の行なう権利の言語行為は自然秩序と調和する仕方で、その範囲内に収束するように制限すべきである。
- 日本生命倫理学会の論文
- 2001-09-17
著者
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