文科系大学生の死生観と最先端科学技術 : 死生観に関わる日常生活経験と科学技術の理解に関する調査から
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
文系大学生250名に対して、葬式への参列経験等、死生観の形成に影響すると思われる日常生活経験の実際を問うと同時に、最先端科学技術に関する理解の程度とそれらの医療への応用に対する考え方を問うアンケート調査を実施した。約8割の学生が「祖先を敬いお墓を大切にすべきである」と回答する等、幼い頃からの社会的習俗が彼らの死生観を形成し、それが先端科学医療の受容に影響を与えている可能性が伺えた。また、先端科学技術に関わる生命倫理問題に対して約7割の学生が「関心がある」としながらも、具体的事象については理解の不足が目立った。先端科学技術に関する倫理を考察する際、日本人の習俗や社会的慣習に基づく生命観の認識の必要が改めて示唆され、科学的理解の不足から生じる誤解の解消を促すための教育の重要性が示唆された。
- 日本生命倫理学会の論文
- 2001-09-17
著者
関連論文
- 利他的行動を考える : 社会生物学の知見から(川崎医療福祉学会第36回研究集会(講演会)遺伝と多様性)
- 米国動物園における飼育環境のエンリッチメントの現状に関する報告 : コロンバス動物園で開かれたエンリッチメントワークショップに参加して
- 文科系大学生の死生観と最先端科学技術 : 死生観に関わる日常生活経験と科学技術の理解に関する調査から
- 遺伝子技術の諸問題(第11回日本生命倫理学会年次大会報告)
- 大学生の「ボランティア」に対する認識 : 医療福祉を学ぶ大学生を対象とした調査から
- 在宅知的障害者の日常……ひとつの事例から
- 川崎医療福祉大学生の現在
- 動物たちの「しあわせ」を科学する--飼育霊長類の事例から (第7回日本心身健康科学会学術集会 シンポジウム 心身相関の科学--生体反応からみた「こころ」と「からだ」)
- 虚弱高齢者の通所介護利用に関する心情