EFFECT OF VASOCONSTRICTOR AND VASODILATOR ON ISOLATED HUMAN UMBILICAL VEIN

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胎児胎盤循環動態を調べる一環として, 臍静脈の縦走筋束及び輪走筋束に分けてその収縮性, 更にCa桔抗剤 nicardipineの作用に関して in vitroの収縮実験を行つた. 薬物拡散速度を速めるため, 幅: 0.07〜0.13mm, 厚さ: 0.04〜0.06mm, 長さ 0.7〜0.9mmという微小筋切片を作製し, その等尺性張力を測定した. oxytocinは10^<-4>〜10^<-2>U/mlの濃度で張力及び自発収縮を増強した. Fuchs et al.の報告によれば妊娠末期臍静脈血中 oxytocin濃度は2.5×10^<-5>U/mlとされているが, 我々の実験系においてはこの濃度における臍静脈平滑筋の感受性は認められなかつた. serotoninは10^<-9>〜10^<-4>Mの濃度において両筋束ともに張力を生じた. 臍静脈血中 serotonin濃度は, Jones et al.や Gujarai et al.によると10^<-7>Mとされており, serotoninによる収縮が in vivoにおいても発生している可能性が示唆された. 輪走筋束において10^<-5>M濃度の nicardipineは過剰 potassiumによる収縮を完全に抑制したが, serotoninによる収縮に対しては tonicな部分のみを抑制したが, phasicな部分は残存し, 完全な抑制効果は認められなかつた. nicardipine 10^<-8>Mは自発収縮に影響を与えず basal tonusを減少させた. これらの成績から, nicardipineが胎児胎盤循環を改善させる可能性が示唆された.
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1991-09-01

EFFECT OF VASOCONSTRICTOR AND VASODILATOR ON ISOLATED HUMAN UMBILICAL VEIN

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